恋風旅路 >> 恋風旅日記 >> 長崎旅日記1 >> 1日目


+1日目+(長崎空港〜大村〜波佐見)

〜やはり1人は心細い〜
起床4時…眠くはないが、外が暗くてちょっと寂しい。5時半の電車に乗る。荷物を網棚に上げようとしたら、重くて持ち上がらなかった。仕方なく足下へ置いておく。そんなに混んでないので邪魔にはならなかったようだ。ヨカッタヨカッタ。モノレールで羽田空港へ。胸が苦しくなるほどの寂しさと、吐き気をともなう緊張感…。私、大丈夫だろうか。

〜乗り物が好きなのだ〜
不安は空港に着いたとたんに吹っ飛びました。私は飛行機が好きだったのだわ。「飛行機、飛行機♪」と、うかれながらセキュリティーチェック終了。重い荷物も預けてしまい、なんとも身軽になりました。出発時間までヒマになったのでトイレ行ったり、おみやげ屋見たり、本を読んだりして遊ぶ。雨が降っているので外はうす暗い。あっちは晴れてるのかなー。晴れてるといいんだけどなー。そんなことをしている間に、出発時間になる。バスに乗って移動、いよいよ飛行機へ。ワーイワーイ♪

〜機内にて〜
飛行機の隣の席には誰もいなかった。まん中の席、ほとんど空いてるし。やっぱ平日だからかしら。途中から、気圧の関係で耳が痛くなる。もー、北海道行ったときは平気だったのに!そんなことには負けず、しっかり機内サービスでオレンジジュースを頼む私。オレンジ片手に、雑誌をパラパラ…なんて優雅(?)な時間。しっかりトイレにも行って、やることがなくなったのでウトウト。あっという間に長崎へ。離陸するときは長崎も雨だったらしいが、到着するころには晴れてきた。私、そういえば晴れ女だった!

〜内陸っ子、はしゃぐの巻〜
ついに長崎へ上陸!!風が強いし!なぜ?海だから?春だから?内陸で生まれ育った私にはサッパリわかりません。とりあえず空港の最寄り駅、大村へ行くためバスの券購入。バス停で待っていたら、バス会社のおじさんが時刻表をくれました。実は、私も自分でさっき取ったのだが…時刻表が2冊になった。まあいいか。持ってて損はあるまい。

〜大村市民を気どってみる〜
バスに乗り込み、大村駅へ。途中、本で見た使節の像を発見!!キャーと心の中で叫びながら通り過ぎる。絶対あそこまで歩いていくわ!!大村駅へ到着、コインロッカーに荷物をムリヤリつめこみ、私は大村の街へ繰り出した。めざすはさっきの像よ!通り道に「放虎原(ほうこばる)斬罪所跡」があるらしいので、そこも見ることにしました。なんか、また住宅地を歩いてるし…会津でも住宅地歩いてたなあ。前に、変なダボダボしてる服の男性が歩いてる。長崎にもああいう人がいるのか。フム。

〜風はコンタクトレンズの天敵〜

放虎原斬罪所跡 レリーフ拡大

男のあとについていくと、左にすごいレリーフがあった。どうやらここが「放虎原斬罪所跡」らしい。レリーフは殉教顕彰碑でした。江戸時代、ここで潜伏キリシタンが処刑されたそうです。祈っていると、犬の散歩中の大村市民に目撃された。まあいいのだ。海へ向かってトコトコ歩いていくと、なんか微妙に迷った。地図で確認、大丈夫。そして、さきほどバスで通った道に出る。もう少しだわ!!あの像に、いよいよ会える…!それにしても、風が強いわ。

〜とうとうあの4人に!〜


天正遣欧少年使節顕彰の像
像の近くにある、天正遣欧使節400年記念の碑。碑文は使節の物語もお書きになった福田清人先生によるもの。

空港へ通じる橋の近くに、その像はありました。よかった、意外と立派!ちゃんと使節の4人がいるし。しかも、「天正遣欧少年使節顕彰の像」って、看板までたってる!やった、万歳長崎!いいぞ長崎!ガンバレ長崎!北風が強いので、像の台座の部分にしゃがんで風から守ってもらいました。そこでおにぎりの昼食。なんて幸せ。

〜いつもの拾いグセが出たが〜
海辺に降りられる階段を発見したので、早速おりてみた。なんだろう、ワカメみたいなのがたくさんうち寄せられてる。たまに赤い海草も入ってて、サラダにしたらおいしそうと考えました。何か面白いものが落ちてないか探しましたが、何も落ちてない。たまに貝があったけど。海遊びはこのへんにして、もう駅に帰ろうと思いました。風がホントにスゴイのよ〜っ。でも、不思議と目にゴミは入らなかったなあ。ラッキー☆

〜そろそろ地図なしで歩けるようになってきた〜
電車の時間までしばらくあったので、次にどこへ行くか地図を見てみる。三城跡かあ。使節を派遣したキリシタン大名の一人、大村純忠(すみただ)のお城。ム…行った方がいいかしら。一番最初のキリシタン大名だって言われてるし。ダラダラと歩き出す。途中、行こうと思っててあきらめた「獄門所跡」の看板を発見したので通ってみることに。またまた住宅街を歩いてるよ、自分。見つからないかも〜と弱気になったその時、前方に白い像発見。あ、きっとあれだわ!

〜一番お気に入りの聖母子像〜

獄門所跡にある「平和の聖母マリア」像。小さなイエス様(たぶん)が手を広げ、マリア様がその手をとって、まるでお二人で遊んでいるかのような像。このタイプの聖母子像は初めて見た。これ、すごく好きです。でもこの画像じゃ見づらい(-"-;)

着いたところは、小さな公民館だった。あれ?と思ったが、合ってたらしい。白い像は聖母子像でした。処刑されたキリシタンの首は、ここでさらされたそうです…ウワーン。しばし祈ったあと、いよいよ三城跡へ向かいます。しかし、遠いなあ。バスも面倒なので、歩くしかない。1回駅へ戻ってから、城跡へ行くことにしました。迷いそうな時は、知ってるところを通るべし。急がばまわれじゃー。

〜誰もいない城跡〜

三城跡。正面が本丸跡で、現在は忠霊塔が建っている。

「三城跡」の看板を発見いたしました。山なんですけど。城は山に作った方がいいってことはわかる。それはいいのだが、問題は私が登れるかということです。でも、階段じゃなくて、ちゃんと舗装された道だったのでなんとか登ってみました。ヨカッタ…。心臓バクバクです。城跡には、太平洋戦争の戦死者の忠霊塔なるものが建っていました。城は何も残っていません。解説板がポツンとたってるだけなのでありました。しばし純忠に思いをはせてみる。ここが「三城七騎ごもり」の舞台かあ〜。

〜内陸っ子、はしゃぐの巻 その2〜
大満足した私は意気揚々と駅へ向かいます。途中、今日の晩御飯をコンビニで買う。そして重い荷物とともに電車に乗り込み、大村から北上、川棚駅へと向かいました。電車はけっこう混んでました。立ったままウトウト。たまに海が見えてはしゃぐ。夕暮れ時で、太陽がまぶしい。それが海に反射して、またまぶしい。海沿いを走る電車、素敵!内陸で育った者は、やたら海に対するアコガレが強いんですな〜。

〜女神あらわる〜
川棚駅に着き、バスに乗ります。目的地は波佐見(はさみ)温泉センター。しかし!乗ったバスは、波佐見町には行くのですが温泉センターのバス停には止まらないらしい。困ったなーと思っていたら、運転手さんと私の話を聞いていたおばさんが「私と同じバス停で降りれば近いよ。道教えてあげる(言葉はあちらの方言でした)」と言ってくれたのです。おばさんが女神に見えました。ありがとうございます。

〜温泉センター いい感じ〜
波佐見町は山でした。佐賀県との堺にある町です。おばさんとともに降り、お礼を言って別れる。教えてもらった道は、田んぼの中の一本道。300メートルくらいあったのかしら。私、なんでここにいるんだろう…とふと考えてしまったわ。橋を渡ると、すぐ温泉センターです。なぜかダチョウを飼ってる。しかも2羽(2頭?)とまどいながらも建物に入り、フロント(と呼んでいいのか?)のおばさんに名前を告げる。なんかおばさんコワイ。おばさんはどこかに電話をかけ、誰かを呼び出した。そして来た別のおばさんはかなり優しそうなお人。やった、よかった〜。

〜もっとマルティノを有名に!〜
部屋に案内され、ほっと一息。太陽は間近に迫る山に沈もうとしてました。明日は波佐見町の役場の方へ行きます。何を隠そう、ここ波佐見の地は使節の一人、原マルティノの故郷なのです。私はただ、波佐見の様子とマルティノの像を見に来ただけなのでした。焼き物が有名な町なのに、そちらには目もくれないぞ。むしろ、焼き物よりマルティノを目立たせるべきだ、と考えていたり。実際、波佐見町のしおりを見てもマルティノのことは触れられてないしなあ。ただ、地図に「原マルチノ像」って書いてあるだけ…ウワーン。

〜温泉センターだもん、温泉に入らなくちゃ〜
それはともかく、明日のバスの時間を調べにバス停へ行ってみる。なんかよくわからん。なので、部屋に戻ってから羽織を持ってきてくれたおばさんに訊いてみた。どうやらここから役場へ行くバスは、1日に2本。キャー。もちろん、早い方のバスに乗ることにしました。そのあとはご飯を食べ、温泉へ(注・露天風呂じゃない)。ここは町の人の憩いの場になってるらしく、「こんばんは」なんて声があちこちから聞こえる。ほとんどおばさんだったけど、中学生くらいの子が一人いました。ありゃ、めずらしい。

〜波佐見の人々とのふれあい〜
「洗面器がなかと?」と取ってくれたおばさん、「背中がまだぬれとるよ」と教えてくれたおばさん、どうもありがとう。いい人が多いなあ。温泉センターにはなぜか、西郷どんの錦絵が売ってた。それから、100円入れると動くセーラー○ーンの乗り物(故障中)。そして宴会のカラオケを聞きながら、波佐見の夜はふけていくのでした。



+2日目へ+(波佐見〜西海)

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