恋風旅路 >> 恋風旅日記 >> 長崎旅日記1 >> 4日目


+4日目+(千々石〜長崎市)

〜旅館の朝〜
寒い…今日は冷えるなあ。部屋にコタツがあって助かった。やっぱ西にあるから、関東より日の出が遅いですな。昨日の夕食、どうしよう。廊下に出たらお盆が立てかけてあったので、それにのせてみた。しっかし、残飯多すぎ!ホントに申し訳ない。お皿が重ならないし。なんとか頑張ってたら、煮物のつゆをこぼしたぞ。やらない方がよかった。顔を洗ったりしてガタガタしていたら、おばちゃん登場。「おはようございます」「昨日はすみませんでした。食べるのが遅くなってしまって」「いえいえ、私もねぇ、寝ちゃったんですよ」うわぁ〜、やっぱりお休みになってたのか!ごめんなさいごめんなさい。

〜テレビは無料だったのね〜
いつのまにか、部屋には朝食が準備されてました。わーい、納豆〜♪おばちゃんによると、こちらのお年寄りは納豆を食べないそうで。はあ、そうなんだー。じゃあ、昔も食べなかったよね、きっと。テレビをつけてみたら、お金を入れてないのにスイッチオン。ありゃりゃ。う〜ん、でもやっぱ悪いわよね。ちゃんと100円入れておきました。朝食はけっこう食べられた♪よかったよかった。出発の準備をしてたら、旅館の黒ねこさんが廊下を通りかかった。さわろうとしたら怒った。むぅ。

〜ミゲルの碑も見つからん〜


…また迷った。ここはとても静か。

荷物をおばちゃんに預かってもらい、出発!今日は橘神社に行くと見せかけ、釜蓋城へ。1回迷った。また写真撮った。戻ってから、別の道を行くと、すぐに大きな鳥居発見!おぉ〜、ここだここだ。橘中佐の像がある。参道の両脇は桜の木が並んでます。私が行ったときはまだ裸だったが…花が咲いたらきれいなんだろうなあ。見たいなあ〜。トコトコ歩いていると、右手に「千々石清左衛門(ミゲル)の碑」の札を発見。その先には道がずっとのびています。こっちか。親切だ。しかし、この道は釜蓋城への道…私が持ってる情報は神社の敷地内にミゲルの碑がある、ということだったので、神社内もウロウロしてみる。やっぱりないわ〜。

〜城は近くて遠い〜


橘神社の入り口にある鳥居。写真右の山の上に釜蓋城があるのだ

「釧雲仙の碑」を見ていると、ゲートボール中のおじいさんに「釧雲仙を知ってますか」と話しかけられました。イヤ、知らないんです…すみません。千々石出身の画家なんだって。おじいさん、ありがとうございます♪ミゲルの碑は上かな、やっぱり。城へ行ってみましょう。なかったらまた探そう、と思って山登り開始!キツイ…。自分、体力ない。ひたすらモヤシだわ。森の中の古そうな道に入っていったら、お社の前に出てしまった。素直に舗装された道を行けば良かったのにねぇ。お社からちょっと登ると、グラウンドがあった。釜蓋城はもう少し上です。もう目の前に見えてる!さらに登り、息をはずませながら到着。やったー!

〜碑に抱きつきたいのだ〜


釜蓋城祉展望台。かわいらしい。

釜蓋城横にあるミゲルの碑

そしてとうとう発見、ミゲルの碑!城の隣にドーンと。刻んである文字がかわいかったなあ〜。それから城へ登る。城といっても、展望台の建物が城の形をしてる、という感じです。「釜蓋城展望台」って書いてあるし。眺めは最高!緑色の千々石の町の先に、青い橘湾が広がってます。すごいなぁ〜。城の中は全く違うだろうが、ここからの眺めだけは、ミゲルが生まれたころとそんなに変わらないんじゃないかなあ。それから下に降りて、恒例の案内板うつし。ミゲルの父さん、26歳で自刃だって…。母さんが、ミゲルのローマ行きに猛反対したのもわかる気がする。碑によりかかって、ミゲルのことを考えてみた。キリスト教を捨てた清左衛門もつらかっただろうけど、奥さんもつらかっただろうなあ。奥さん、何も記録に残ってないが…。「ミゲル研究会」なんてないのかしら。

〜涙の千々石、旅館の思い出、そして新しい仲間〜
さてさて、城と碑に別れを告げ、坂道くだり。ちょっとした公園みたいなところがあって、一人で遊ぶ。帰り道、なぜだか涙が…。歴史を知ると、人生についてちょっとばかし深く考えてしまうんですな。そのあと、荷物を取りに1回旅館へ戻る。お世話になったおばちゃんとお別れ…。別れ際、おばちゃんが急に思いついたように、ムスカリの球根をくれました。おばちゃんは植物を育てるのが上手で、見せてもらった庭のラベンダーはとても大きかった。そして宮崎から買ってきたというムスカリも、たくさんふえてました。おわー、私、育てられるかしら。頑張ります。

〜さらば心の故郷〜
こうして、二人目の新しい連れ、ムスカリちゃんを小わきに抱え、旅館をあとにしたのでした。バスに乗ったあと、人知れず泣いていました。こんなに離れがたくなろうとは…。おばちゃんの旅館に泊まったからだろうけど。ご飯残してごめんなさい。本当にいろいろありがとうございました。千々石も良いところじゃ。また来たいです。ウワーン。

〜長崎へ到着〜
涙の千々石から、バスは諫早駅へ。ここから電車で長崎市へ向かいます。長崎の駅はでかいぞ!私が行ったときは同和問題について展示されてた。カラオケ大会みたいなのもやってました。さ、コインロッカー…と思ったら、駅から市内のホテルに荷物を届けてくれるサービスがありました(ちなみに期間限定だったので、もうやってないのかも…残念)。大ハリキリで、ここぞとばかりに利用。これはラッキー♪

〜ここは切ないところですな〜


西坂公園の迫力あるレリーフ。これだけで迫害のひどさが伝わってきそうだ…

予定どおり、駅近くの26聖人殉教地へ。すごいレリーフ…2人、下を向いている人がいて、目が合ってなんか切なかった。そういえばここ、西坂の丘はジュリアンも来たところです。そして穴吊りの刑を受け、天に召されるのだったわ。思わず穴を探したが…ないってば。

〜こんな素晴らしいところがあるとは〜
レリーフの裏にある記念館は、私にとってパラダイス♪聖歌が流れてて、すっごく静か。受付のおばさん寝てる。自分でも寝るわー、こんなに居心地がいいんじゃあねぇ。入場料を払ったあとは、早速見る見る。目が皿だわっ。解説も全部読んだ。でも、まったく興味ない人が見たらつまらんでしょうなあ。実際、私のあとに入ってきた人々が、どんどん私を抜かしていきました。人一倍興味のある私も、知らない人物がいたしねぇ。まだまだ勉強不足だわ。

〜細川忠興にヤキモチ〜
そして!!使節関係のコーナーもありました!素敵!絵もあったー。私も描く!西海で見たジュリアンの手紙もあったぞ。これ書いたのかあ…と感動。ザビエルの手紙の前でも同じことを思ってたが。明智光秀の娘、細川ガラシャの肖像画もありました。すんごくキレイ!欲しい…。明智光秀はかっこよかったのかも。ガラシャのお母さんもキレイだったにちがいない。くそー、こんな奥さんをもらった細川忠興。うらやましい。「外に出したくない」という気持ちがわかるぞ。帰り、使節関係の本を3冊購入。わーい♪会津の旅に引き続き、長崎でも本ばかり購入・・・うひゃ!

〜生き物は暖かいのだ〜
ベンチで荷物の整理をしていたら、散歩中のひとなつっこいシーズー犬が、隣に乗ってきた。わ〜カワイイ、あったかい♪飼い主の姿が見えぬが…まあいいか、あっちの方のベンチにでも座ってるんだろう。ちょっと早いが、ホテルに向かうことにした。連れの苗たちが苦しそうなのだ。

〜ホテルは港のそばよ♪〜

波止場跡にたつ標示。ここから使節は旅立っていったんですねぇ

途中、県庁そばの「南蛮船来航の波止場跡」を見る。人がたくさんいたのですぐに去ったが、昔はあそこまで海だったんだなあ。もうちょっとボンヤリしていたかったですな。コンビニで食料調達、ホテルへ。フロントのお姉さんが優しくてよかった♪今日、明日とお世話になるのは長崎港そば、ホテルサンルート長崎です。残念ながら、私は港側の部屋じゃなかったが…でも、ときどきボーッと汽笛の音が聞こえる♪海関係の物が見えたり聞こえたりするとワクワクするわ〜〜。荷物が届いてなかったので、一足先に部屋へ入る。苗たちをリュックから出し、しばらくして、フロントから「荷物が届いた」とのお電話。こりゃ便利じゃ、ホントに。

〜千々石に帰りたい〜
日記を書き始めた私は、千々石を思い出してボロボロ泣いてました。千々石の海で拾った貝やガラスは「千々石の夢」と名づけ、何回も袋の中を見てはニヤニヤ。しかし、ネーミングのセンスないなあ。明日は長崎市内観光です。晴れるといいなあ。



+5日目へ+(長崎市内)

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