恋風旅路 >> 恋風旅日記 >> マカオ旅日記 >> 2日目(その3) +2日目(その3)+(マカオ) 〜マカオの香り〜 水坑尾街という大きい通りを進み、セナド広場を目指します。ふと思ったけど、マカオのおじさんたちって香水強い人が多い。しかも同じような香り。マカオの人じゃないのかもしれないけど、この香りはそのまま「マカオの香り」として私の記憶に残った。あと、マカオの香りと言えば…油??中華料理の匂いなのかな。マカオを歩いていると、あちこちで匂うのですぐわかると思います。油に、何か香辛料がまじったような香りです。 この通りは人通りが多く、いろんな人とすれ違います。若い女の子が、コームで前髪を整えながら歩いてきた。ああいう子、東京の電車の中とかで見たことあるな…若者はどこに行っても同じなのかもしれない。 〜失敗した〜 さて、セナド広場に戻ってきました。ここ、何回通ってるんだろ…それはおいといて、斜め向かい側に杏仁餅のお土産屋さんがあったので、入ってみる。ホテルのテレビで紹介されていた「咀香園餅家」さんです。杏仁餅以外にもいろいろなお菓子があります。ここでいろいろ買ってしまったが、あとでフェリーターミナルにもお店があったので、あせって買わなくても大丈夫でした。 大荷物になってしまったが、次の目的地に行かねば。マカオ観光、後半戦はほぼ巡礼に近い内容になります。目指すは世界遺産「聖オーガスチン教会」。歩いて行くと、上り坂になってきた。やっぱりお土産はあとの方がよかったなあ…ちょっと後悔しつつ、坂をノロノロのぼっていきます。
〜着いた?〜 お、いきなり広場が現れた。坂を上りきると、人がポツポツとベンチでくつろいでいる、小さめの広場に出ました。そのまままっすぐ歩いていくと、写真を撮っている人がいる。何かあるのかと思ったら、そこが聖オーガスチン教会でした。ということは、今の広場は聖オーガスチン広場?広いのを想像していたので見逃しそうになった。
例の角柱の説明に目をとおし、中に入ってみる。オーガスチンっていまいちピンとこなかったけど、アウグスティヌスのことなんですね。この教会もアウグスチノ会が建てたとのこと。英語だとなんか違う名前みたい。そういえば、聖ポール天主堂も英語だな…私としては聞き慣れた「パウロ」を使いたいところだが、ポールで通っているようなのでそのまま使用(ポールの方が言いやすいし)。 〜アウグスチノで思い出した〜 そういえば、大学のときにアウグスチノ会の人がいたなあ…自分と同い年で、誕生月も一緒だったので勝手に親しみを抱いていた人である。当時彼は托鉢に出ていると言っていて、見かけたのも4年間で数回程度だったが、きちんと自分の道を決めていて偉いなあと思った覚えがある。私はふらふらと大学に来ているというのに。エキゾチックな顔だちで、いつも裸足にサンダル(南蛮屏風のフランシスコ会士みたい)だった彼。司祭になるのかな。そしたらいつかまた会ってみたいなあと、ぼんやり思った聖オーガスチン教会でした。
〜たまたま見つけた〜 さて、恒例の地図確認のあと、聖オーガスチン教会を出て左へ、道なりに歩いていきます。なんか高校生みたいな男の子がたくさんいる。修学旅行かな(と思っていたが、近くの学校の学生さんかもしれない)。坂を下り、そのまままっすぐ。次は聖ヨセフ聖堂を目指します。こっちの方、あまり観光客がいないような…??聖オーガスチンまでは結構いた気がするが、いきなり地元な感じに。「龍嵩街」という通りを進み、印務局を右に見て「官印局街」に入ってしばらく行くと、左前方の道の向かいに、例の世界遺産角柱が立っていた。あれ?なんだこれ?道を渡って行ってみると、「聖ローレンス教会」…なんかガイドブックに載ってたかも。こんな近くにあったのか。私が持っていた地図はちょうどそこで切れていたので、あまり気にしていなかった。解説によると、マカオで最も古い3つの教会のうちの1つだとのこと。ふむふむ。 〜入口が2つ〜
そのまま入ってみると、聖堂の脇の庭みたいなところにつながっていた。サザエさんちで言うところの、三河屋さんが入ってくる勝手口的な入口だったみたい。庭ではベンチで若い女性が携帯をいじっていた。聖堂入り口の方向が書かれていたので、その通りに進んで聖堂内へ。
さて、この教会のことをよく知らないので聖堂でガイドブックを読んでみる。「差し込む光が美しい午前中に訪れたい…」もう午後だよ〜、なんか残念。確かに正面祭壇のステンドグラス、なんか暗いような…午前に来たらもっと神々しい感じに見えるのかも。
聖ローレンス、よく知らないので調べてみたら、ラテン語で聖ラウレンティウスだった。ロレンソと言えばロレンソ了斎しか聞いたことがなかったし、ラウレンティウスは歌で出てきたときに見かけただけだったので、まさか同一人物だとは思わなかった。しかも、どちらもよく知らないときた。ひとまずwikiさんで調べてみると、殉教のときに身体を焼かれて「こちら側はもう焼けたから、ひっくり返してくれ」と言ったという。このエピソード知ってる!この人だったのか〜。
〜すぐ近くにあるみたい〜 正面の出入り口から出て、道ばたにあったベンチで一休み。現在地を地図で確認してみると、聖ローレンス教会をはさんで反対側の道に出てきていることが判明。遠回りになるので、もう一度聖ローレンスの庭を通って、来た道を戻ることにした。 予想外だったローレンスをあとにし、再び聖ヨセフ聖堂を目指します。カーブに沿って進んでいくと、何やら騒がしい声が。入り口には「seminario」の文字。学校だ!聖ヨセフ聖堂はその隣にありました。
正面の階段を上っていく。隣が学校の敷地のようで、授業中なのか先生らしき人の声が聞こえてくる。懐かしいなあ…と考えているうちに、聖堂前に到着。
〜大あくびが聖堂内に響く〜
聖堂内には警備員さんしかいなかった。警備員さん、なぜか左側の祭壇の前の席に座って祭壇の方を見ている。私は不思議に思いながらも、右側の席におさまった。外は蒸し暑かったけど、聖堂内はひんやりしていて気持ちいい。しばらく座ったままキョロキョロして写真を撮る。警備員のおじさん、何回も「ファ〜ア」とあくびをしている。暇なんだろうな…忙しいのも大変だけど、暇すぎるのも辛いだろうな。心の中でお疲れ様です、と言ってみる。
しばらく気がつかなかったのだが、右側の祭壇をふと見ると、なんか聖遺物っぽいものがある…なんだろう…あれ、もしかして! 〜ザビエルの遺骨〜
ここにあったんだ!ガイドブックで読んでたけど、特に気にしてなかった!そして今まで忘れてた。いやはや、こんなに近くにあるとは思わなかった。 ザビエル…有名人だし、この人がいなかったら日本のキリスト教はあの時代に始まらなかったわけだけど、そんなに思い入れないんだよな…というのも、ザビエルはそんなに日本が好きじゃなかったらしいし、中国に行きたかったとか。なので私としては日本で暮らしてたオルガンティーノとかフロイスの方が親しみがある。でも、いざ遺骨を前にしてみると、この骨も日本に行ってたんだな…としみじみ感動。
〜聖ポールに行く計画(3回目)〜 誰もいないせいか、はたまた一番親しみがあるイエズス会の教会だからか、なんかまったりしてしまった。涼しい聖堂内でゆっくりしたあと、ホテルへ。聖ヨセフ聖堂からホテルシントラ、遠いかと思ったけど結構近かった。マカオのビジネス街のような「南灣大馬路」を通って帰ります。まだ午後4時前で日は高いのだが、聖ポールに閉館時間ギリギリに行くために計画を立てねば。 部屋に戻り、やり残してることはないか、ガイドブックでチェック。あ、エッグタルト忘れてた。あと「MODデザインストア」っていうお土産屋も行ってみたい。それから聖ポールの地下納骨堂である。考えた結果、今エッグタルトのお店に行ってきてから、5時くらいに聖ポールへ行くことに。 〜予想外の場所に〜 勢いでホテルを出てしまったので、地図を忘れてしまった。エッグタルトの店が見つかりません。あの有名な「マーガレット・カフェ・ナタ」を探しているのだが。もう、一回戻って地図取ってきた方がいいな。バカみたいにホテルのエレベーターで行ったりきたり。 出直してきた。地図見てますが、なぜか見つからず。救急車が来て騒がしいけど、何があったんだろう。そのまま歩いていくと、狭い通りで倒れてるおじさんが介抱されていた。一体なにが…!?そのまま付近をぐるぐる歩いていると、大衆食堂のような店がたくさん集まっている通りに入ってきてしまった。こんなところにないよな…と思いながら歩いていると、ん???あれ、ここだ!探していたお店を発見しました。 〜百聞も写真も一見にしかず〜 「マーガレット・カフェ・ナタ」、こんなところにあるとは…写真では大通りに面しているイメージだったのに、思いっきり裏通りです。車はたぶん入ってこないような道。いや〜〜、行ってみないと本当にわからないですね。で、狭い店内に入ってみると、昔の小さいパン屋さんという感じ。クッキーがあったのでそれも持って、レジに並んでみる。が、ここ横入りしてきます!油断してるとどんどん入ってきます!きちんと「私はレジに並んで買うのです」という意思をもっていないとやられる。で、みんな買うものはエッグタルトなので、前の人の買い方を見ていると、どうやら「エッグタルト○個」と言って、お金を払い、店の奥でレシートを渡して品物を受け取るシステムになっている様子。私は日本に持って帰ろうと思っていたので家族の人数分だけ買おうとしていたが、少し多めの「6個セット」というのがあったのでそれにした。 〜バスの時間をききに〜 無事支払いを済ませ、品物を受け取ることができた。箱詰めになっていてまだあったかい。「1つ食べようかな…」と思ったが、持って帰るので箱の中身に隙間ができるのが嫌だなと思い、帰国後の楽しみにしておくことにした。5日くらいはもつらしいので、明日帰って速攻冷蔵庫に入れれば大丈夫だろう。まだ3月だし。 部屋に戻る前にホテルのフロントに寄り、明日のフェリーターミナルまでのバスの時間をきいてみる。すると、「あそこに貼ってあります」と教えられた。なんだ、時刻表あるのか。ネットの口コミでは「何時に出るのかわからない」と書いてあったので、ホテルの人なら秘密の時刻表を持ってるんじゃないかと思って聞き出そうとしたのに。
表の見方が微妙にわからなかったので、近くにいたホテルのお兄さんに話しかけてみる。昨晩、部屋に案内してくれたお兄さんだ。お兄さんの話によると、ホテルを出る一番早いバスは9時発、ホテルの入口前にバスが来るとのこと。話しているときにちょうどバスが来ていたので、あんな感じか、と納得。お兄さんにお礼を言って部屋に戻った。 〜再々聖ポール〜 そのうち5時を過ぎたので、再び聖ポールへ向けて出発。セナド広場(本日4回目)の前で信号待ちをしていると、背後にアズレージョの建物。そうだ、民政総署だった、ここ。信号待ちの20秒くらいで入って出てくる。なんかもったいない気もするけど、私の目的はあくまでも聖ポールなので。今回はこれで。
〜また袋か〜 さて、すっかり道も覚えたのでさくさく歩いていきます。とはいえ、やはり人が多い大三巴街…もし次に来る機会があったら、ここを通らずに聖ポールに行けるルートを発掘しよう…と考えながら進む。それから、さっきから気になっていた観光客たちが持っている袋。黄色い袋で、聖ポールの絵が印刷されている。聖ポールにわかファンなのであの袋が欲しい。「ナントカ手信」と店の名前が書いてあるから、どこかで見つけたら入ろう。と思ったら、聖ポールの階段のすぐ手前にありました。帰りに寄ることにし、階段をのぼって本日3回目の聖ポールへ。 〜外にも見どころがあった〜
よい頃合いになるまで、地下聖堂外の遺跡の写真を撮って微調整。じっくり見てなかったけど、発掘したのをガラス張りできちんと保護してるんだなあ。 そんなこんなで最終入場時間3分前くらいになったので、地下聖堂へ入ってみる。あれ、なんかグレゴリオ聖歌が聞こえる!いつから流してたんだろう。ずっと流しておいてくれればいいのに、もう入場終了だからか、音楽はすぐに止んでしまった。 〜地下納骨堂にて〜
5時半すぎて、誰も入ってこなくなったので、一人岩の前でしゃがんでゆっくり過ごす。ふと思い出して、入り口の解説板を見に行こうとしたら、もうドアの鍵がしまってて引き返せなくなってた。残念。 ここにはヴァリニャーノ、マルチノ、ドラード、(このときは忘れてたけど)ロヨラが眠っている。祈ろうとしたが、私はこういうときに言葉が浮かんでこない。もういいや、言葉で言わなくても神様はわかるらしいし、逆に言葉にしない方がいいというのもどこかで見た気がする。とりあえずお礼だけ心の中で言っておいた。みんな、この土地で何を思って暮らしていたんだろうなあ。 しゃがんでじっとしていたら、上から声が降ってきた。見上げると、係員らしきお姉さんが上のドアから入ってきていて、鍵を見せて何か言っている。たぶん中国語だったのでわからなかったが、もう閉めますよ、みたいなことを言ったのだろう。時計を見ると、まだ35分。もう少しねばろうかとも思ったが、日本人らしく空気を読んで出ることにした。最後にお墓に別れを告げ、納骨堂をあとにした。
〜現実に戻ってきました〜 外はまだ騒がしかった。きちんと見ていなかった発掘跡などを見て、最後の時間を過ごす。また来たいなあ。閉館10分前、聖ポールの前壁をくぐって去ることにした。名残惜しいけど、同じアジアだしすぐ来られるよね。
帰り道、例のお土産屋に寄ってまたもやお菓子を購入し、袋を手に入れる。これだこれだ。いかにも「マカオに行ってきました!」というような感じ。ディズニーランドに行ったらキャラクターの袋に入れるように、マカオに行ったら聖ポールの袋。 次に、近くにあるらしい「MODデザイン・ストア」を探してみたが、なぜか見つからず(あとでホテルに戻って調べてみたら、持っていった地図が間違えていることが判明。住所も違ってた)。探そうとしてウロウロ歩いていたら、お店の代わりに中学校を発見。
かっこいい、「りまとう中学」!カトリック校なのかな。いいなあ〜〜、私もカトリック校とか通ってみたかったなあ。「お嬢様」って感じになりたかったなあ。過去には戻れないのでどうしようもないし、戻ったところでうちが貧乏なのには変わりないので、また公立だろうな。まあ公立もいいもんですよ、のびのびしてるし。 〜夕飯の調達〜
ホテルへの帰り道、セナド広場のマクドナルドに寄ってみる。夕飯はヤオハンにでも行こうかと思ったのだが、あの大きいビルに入って探すのが面倒だったのだ。マックは夕飯時だからか繁盛していた。レジに並び、前の人の注文を見学。なんかすごい勢いでしゃべって注文しているので、地元の人なんだろうな。 さて、私の番が来ました。もちろん英単語で注文。今回はフィレオフィッシュのセットにしてみました。注文はスムーズに行ったが、日本の「お飲物は」がなかったので、どうなるのか見守っていると、勝手に何かの飲み物が出てきた。ははあ、飲み物を選ぶシステムがないのか。あと、ホテルに持って帰ろうとテイクアウトにしたが、飲み物だけ小さなビニール袋に入れられ、他は紙袋のまま。「まとめてビニールに入れる」というシステムもないことが判明。前の人もそうだったので、マカオのマックではこれが普通なんだろうな。 〜マカオの物価〜 荷物が多くなってしまったが、ホテルまで近いのでせっせと歩き、まだ冷めないうちに部屋に到着。飲み物はコーラでした。そしてストローはありませんでした。バーガーとポテトは日本のと全く同じ。サイズも同じくらい。フィレオフィッシュセット、これで29HKドルでした。後日、日本のマックで見てみたところ、フィレオフィッシュセットは606円(2014年4月、都内調べ)。日本で消費税上がったせいもあるけど、それを抜きにしてもマカオ安い! 〜またなくした!!〜 さて、夕飯も済んだところで片付けを始めなければ。明日はもう帰るだけです。寂しいなあ…。そんな中、衝撃の事実が判明した。フェリー予約したときの予約票がなくなってる。印刷して持ってきたのに。荷物の中を何度探しても見つからない。スーツケースの破損証明を頼んだときに、ターボジェットさんの事務所に置いてきてしまったのかも。確か、チケットの半券がなくなってて、「予約はしてました」って言って、予約票を係のお兄さんに見せたんだよな…そのときに帰りのフェリーの予約票も一緒に出してたんだよな… とにかく、プリントしたものが今手元にないので、メールで来ていた予約票のPDFだけすぐ見せられる状態にしておいた。あとはゴリ押ししよう…だめだったらもう一回フェリーのチケットを買うしかあるまい。やっぱり明日は一番早いバスで出発だわ。 〜マカオ最後の夜〜
それから、窓からグランド・リスボアのネオンをムービー撮影したり、お土産のお菓子をスーツケースにピッタリ入るようにしたり、シャワーから茶色い水が出てびっくりしたり(視力がかなり低いので見間違えかも)、大きなベッドでストレッチして足がはみ出ないことに感動したりして、マカオ最後の夜を過ごしました。 そしてたぶん夜中、廊下でオッサンが痰を出す「カーッ」という音で目が覚めました。明日の朝は足下注意だな、と思ってまた寝ました。
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