ドラードの探検記 マドリッド編
●国王の武器庫見学
私たちはある立派な一室に入ったが、そこには15の箱があった。第1の箱には皇帝カルロス5世の武具と剣があった。他の箱には特別な順序で並べられた数々の武器が入れられていた。それはランサ、アラバルダ、バルタザーナ、シューサ(すべて槍の一種)、太胴火縄銃、大小の細胴火縄銃、弓矢、矢筒、弩などであった。この部屋の一方の端には、白い立派な武器架があった。また他方には、それぞれ金網の具足や、刀剣を入れた箱があって、箱の上に非常に立派な馬具が置かれていた。また、そこにはポルトガル国王ドン・セバスチャンからスペイン国王へ贈られた槍が30振あり、そのうちの一つは、突き出すと同時に火縄銃2つを射出すものだった。
この武器庫の下には国王の厩舎があって、その中にとてもたくましい馬が70頭いる。美しく中型の乗用の馬1頭と、競馬用の馬2頭は見事なものである。国王の馬はグラナダの厩舎に200頭、それから他の諸地方にも配置されているので、ここにいる70頭はすべて選びに選び抜かれた馬である。
●国王の宝物庫見学
武器庫を見学してから2日後、国王の宝物庫の宝石や貴重品を見に行った。それらは3つの部屋に分けて置かれていた。
第1の部屋には、国王の礼拝堂用の、豪華を極めた各種の色の装飾品を収めた21の大きな箱があり、第2の部屋には、ダイヤモンド・ルビー・エメラルド・パールその他の貴重な宝石があった。その他、金銀の細工を施した容器でいっぱいの39以上の大きな箱、同じものが入っている四角い箱が9つあった。
私たちは、ここでポルトガル国王のものと言われる馬具を見た。それはルビー・エメラルド・ダイヤモンドの宝石が加工され、織り込まれているものであった。7具あり、格別の豪華さと価値があった。同じ場所に、長さ4パルモ、幅1パルモ半の箱が5箱あった。それらの箱は宝石で満たされていた。また、この部屋には絵画が59あった。
第3の部屋には、聖ヤコブの片腕を収めた箱があった。また、聖遺物に到達するまでに三重に入れられた箱が3箱あった。第1箱の外側は革張りで、銀の銓と鉤がついたもので、第2の箱は銀の飾りがある黒ビロード張りのもの、第3の箱は黒檀で作られ、国王に服属するあらゆる国々の紋章が金ではめこまれていた。板の上には長さ1パルモ半、幅半パルモの聖ヤコブの像があった。国王はこの箱の鍵を所持されている。
そこには他にも次のようなものがあった。
・絶滅した兎の角2つ
・鹿のような動物の角2つ
・金銀の細工をほどこされた鞘をもつ大刀2振り
・金銀の豪華な細工がある箱29
・上記のものとは異なる特徴の箱5
・人目をひく立派な色彩をもつカーテンが収められた箱2
・インドから持ってこられた書卓3
・ユリの花の形をした聖遺物箱
・3つの部分に分かれた非常に大きな十字架木
・聖グレゴリオがお作りになった、木造りの十字架を添えた磔刑像
・聖母の服の一部が入った箱
・キリストが十字架につけられたときの釘のうちの1本(宝石、特に人の爪ほどの大きさのものを含む真珠で飾られている)
・金銀の器(大小ともに70個、下記のフラスコ含む)
・金メッキしてある銀製のフラスコ2個、それぞれ高さ4パルモ
・酒器6個、高さ4パルモ
・塩壷12個(このうち1つは金メッキしてある銀製のもの、高さ6パルモ)
・手洗い用の大きな美しい水鉢
その他高貴なものがたくさんあるが、説明することが容易ではない。
(2014.01.05 作成)
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