4月3日(水) 教皇と面会
教皇と内々に面会。教皇の足に接吻したあと、マンショとミゲルには座りなさいと命令があった。マルチノは立ったままでいた。
使節一行は日本からの贈物を差し上げると、教皇は満足と歓喜を示し、それを受け取った。
教皇は日本の地方のことをたくさん尋ね、その中には、使節が何を学んだか、教会はどんな様子かといった質問もあった。教皇はキリスト教界のみにとどまらず、俗界に対する助力もしようと示したので、使節は大いに喜んだ。また、教皇は、日本に持って帰りたいものがあったら申し出なさいと使節に言った。
このような話をしてかなり長い時間を過ごしてから、教皇は立ち上がり、自ら先導していくつかの部屋へ一行を案内し、聖遺物を見せた。
それから、ある美しい大きな回廊の入り口まで一行を連れて行った。そこは教皇自らが、世界の諸都市諸国の立派な図画を集めて作らせたものであった。
その後、そこに仕えていたビャンケチ猊下に、使節一行に付き添って全てをゆっくり見させるようにと命じた。使節が見学している間、教皇は一行が戻るまで待っていて、その後もかなり長い間、使節と共に過ごした。ほとんど夜になるころ、帰る許しが出た。
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