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おわりに


 「ちゃんと休む」ことを目指してマカオまでやってきた。私は一般常識に疎い方なので、「マカオ」という地名を知ったのは使節の本を読んだときだった(少し年齢が上の人は「マカオ=カジノ」ということでご存じだった)。初めてマカオの名前を目にした10代のときの印象…「カカオみたいでおいしそう」という馬鹿みたいな感想しかなかった。カジノが有名ということも知らなかった。
 ヴァリニャーノやマルチノたちのお墓があるということは、使節の本を読んで学んだ。しかし、マカオに行こうという気持ちはなく、なんとなく私の中では華やかなヨーロッパに比べて地味な存在だった。
 行ってみると、マカオはかなり面白い土地だということがわかった。今は中国ということになっているが、あそこは中国じゃない気がする。中国に行ったことがないのであくまでも私の判断基準でしかないが、マカオの方は世界に開かれている開放感があるというか。西洋っぽいところもあり、それでいて同じアジア圏のせいか、ブラブラしていても「外国人」という疎外感がない。漢字がなんとなくわかるので言葉のストレスもかなり低い(聞き取りは無理だけど)。居心地がいい。
 短い時間だったが、来られてよかった。お墓にも行けてよかった。そして彼らが暮らしたマカオのコレジオ。私の乏しい想像力だと遺跡から当時の様子を想像するのは難しいが、彼らがここにいたのは確かだろう。そう考えると楽しくなるなあ。
 はじめての一人海外で、いろいろあって「ちゃんと休む」ができたのかは謎だが、とりあえず楽しかった。いろいろな人に、たくさん助けられた。どうもありがとうございました。今回は使節よりなぜかヴァリニャーノ先生に呼ばれてた気がする(なんか恐そう)。次もまたお導きください。


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ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


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