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使節の音楽

今まで読んだ本の中に出てきた楽器たちです。どんなものか気になるのでちょっとまとめてみました。

画像準備中 ●クラヴィチェンバロ
箱型の鍵盤楽器。椅子に座って弾く大型のもの、机や膝に乗せて弾く小型のものがあった。
小型のものはフタがついている。
クラボ(ポルトガル語)=クラヴィチェンバロ(イタリア語)=チェンバロ(ドイツ語)=ハープシコード(英語)
画像準備中 ●アルパ
小型の竪琴。アルパ(ラテン語)=ハープ
●ヴィオラ
16世紀初頭に北イタリアに現れ、1535年には、新しいヴァイオリン族の3つの主要な仲間*の1つとなっていた。「まん中の楽器」とも称され、深みがあり暖かくて豊かな音感を持ち、アルトとテノールの役目を果たす。もともと弦はガット弦だったが、今はガットや金属を芯にして金属線を巻き付けてある。
*イラストは「ヴィオラ・デ・アルコ」。
画像準備中 ●レアレージョ
クラヴィコード。携帯風琴。
画像準備中 ●クラボ
(クラヴィチェンバロと一緒??)
●ラヴェキーニャ
リベッカ、ヴィオラ・ダ・ガンヴァとも呼ばれる。チェロのように膝にはさんで弾く。弓はまっすぐで、下から持つ。
●リュート
ラウデ。共鳴板は平らだが、裏板は椀型。共鳴板と裏板をつなぐ横板や魂柱がない。瓜を半分に割ったような形。リュートの複弦は当初は4本だったが、15世紀中に5本、1600年ごろに6本になり、1630年になると10本から12本が一般的になる。製造の中心地として有名なのはボローニャ。

(以下は掲示板でお寄せいただきました、弦についての説明です。情報提供;jijiさま)
当時の楽器は弦の張り方は4コースの場合1コースが単弦(1本)で2コースから4コースまでが複弦(2本づつ)張られていた。ルネッサンス時代のリュートは最も多く張られた10コースの場合19本の弦が張られて演奏され、ルネッサンスリュートの最も一般的な6コースは11本の弦が張られていた。調弦はト長調の4度調弦で演奏されていた 。

*ヴァイオリン族の3つの主要な仲間…ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ


『千々の悲しみ』フランス人 ジョスカン・デ・プレ作曲
エスパニア王カルロス1世**が好んだため、皇帝の歌として親しまれる。
使節たちはヨーロッパから持ち帰った上のような楽器を使い、秀吉にこの曲を披露したと考えられている。

**カルロス1世…フェリペ2世の父。

(2006.08.07 更新)

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